トレンドレポート | 中南米テック業界 ヘルステック編


前回のフィンテック編に続き、今回は中南米のヘルステック領域を取り上げます。COVID-19 影響もあり、今年は世界中で急激にヘルスケアのデジタル化が進んでいる印象ですが、もちろん中南米も例外ではありません。このタイミングで、大型の資金調達を成功させた3つの中南米のヘルステックスタートアップを取り上げます。

 

 

Burn to Give

最初は、チリのサンティアゴを拠点とする Burn to Give。
ヘルステックと冒頭に書きましたが、Burn to Give はインシュアテック(保険テック)の領域も混じり、彼らの事業の単純なカテゴリー分けは難しいかもしれません。その理由は、彼らのユニークなビジネスモデルにあります。このスタートアップのアプリは、入力された健康情報やサードパーティのアクティビティデータをまとめて評価し、運動量に応じて、生命保険料が割引されたり、また途上国への食糧寄付金となります。
彼らはB2B向けにビジネスを展開しており、福利厚生や寄付に関心のある企業を惹きつけ、チリのスタートアップとしては史上最大額の 8.5M USD (9億円相当) でのシリーズA調達を今年達成しました。

 

 

Zenklub

こちらはブラジル・サンパウロ拠点のヘルステック企業です。
このデジタルヘルスプラットフォームは、心理学者/精神分析医/コーチ/セラピストなど500人以上の専門家とのオンライン・セラピー・セッションを提供します。ユーザーは本プラットフォーム上でメンタルケアの専門家を気軽に探せるようになり、専門家側はクライアントの予約や請求を管理するプラットフォームとして利用することができます。また、専門家とのマッチングだけでなく、メンタルヘルスに関する教育コンテンツも提供しています。
彼らはコンシューマー向けのB2Cモデルに加え、企業向けのB2Bモデルも提供しており、毎月30%成長という驚異的な数字をマークし続けています。

 

 

Psicologia Viva

最後に取り上げるのは、ブラジルではあるものの、エコシステムの中心地サンパウロではなく、ブラジル南東部のミナスジェライス州の州都ベロオリゾンテから Psicologia Viva です。ミナスジェライス州はブラジル第4位の経済規模で、この州だけで日本の1.5倍の面積を誇ります。
ビジネスモデルは1つ前に取り上げた Zenklub に近いものがあり、患者とセラピストを繋ぎますが、Psicologia Vivaはビデオ通話自体も提供します。このコロナ禍で、3月には18,000件の診察、4月には24,000件、そして5月には30,000件診察を予定していたとのことです。(引用記事掲載が5月)

 

中南米に限った話ではありませんが、COVID-19の影響でメンタルヘルスの重要性がさらに増した印象で、ヘルステックの中でもメンタルヘルスに関するスタートアップの躍進が目立ちます。Psicologia Viva の共同創業者のファビアーノ・カリージョ氏は「我々の成長は(現状の高成長と比べて)今後下がっていくことが望ましい。しかしパンデミック前のレベルには戻ることはもうないだろう」とコメントしています。

 

参照

 

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